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<ふくしまの10年・見えない放射能を描く>(9)理不尽も立ちはだかる - 東京新聞

DASH〜バリケードの向こう側

DASH〜バリケードの向こう側

 二〇一九年八月、イラストレーターの鈴木邦弘さん(46)は知人の車に便乗し、浪江町との境に近い葛尾村の県道に立った。県道から北側には山道が延びているが、ゲートの先は許可なく立ち入りができない帰還困難区域。民放テレビ局の番組の舞台となった農場に通じている。

 ゲート周辺の放射線量は毎時一マイクロシーベルト前後。国の長期的な除染目標(同〇・二三マイクロシーベルト)の四倍ほどの線量があった。

 線量の高さもさることながら、鈴木さんはゲートを守る男女二人の警備員の装備が違うことが気になった。女性の方は、被ばく線量を管理する積算線量計を身に着け、マスクは高性能のものを着けていた。一方の男性は線量計を持たず、マスクもありふれた簡易のものだった。

 「同じ場所で働いているのに、お二人の装備がなぜこんなに違うのですか?」

 こう鈴木さんが問いかけると、男性は「雇い主が違うから」と答えた。一年ほど前から周辺で働いているというが、山道の先にある農場のことも知らなかった。

 鈴木さんは「線量の高い地域でぼくが会ってきた警備員は、マスクもしっかりしたものを装着していた。雇用主によって装備が貧弱になってしまうのはおかしな話。たぶん二人の給料も違う。厳しい現場で、理不尽なものを見た思いがする」と語った。

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