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ことしも、高校生が制作した絵が完成しました。広島市の高校生が、被爆者から体験を聞いて描く「原爆の絵」です。 基町高校創造表現コースの生徒１５人は、去年１０月から被爆者の体験を描いた作品の制作に取り組んできました。 この絵は、清水弘士さんの体験を描いた作品です。原爆が投下された翌日、当時３歳だった清水さんと母親は、仕事に出かけたまま帰ってこない父親を探して、職場のあった市役所付近に行きました。 しかし、父親の職場があった場所はがれきの山…。夫は亡くなったと覚悟した母親は、その場で静かに手を合わせました。 「がれきの写真なんですけど、これ、１個１個を参考にして。本だったら５冊くらい（参考にした）。」（基町高校３年 原田真日瑠さん） この絵を描いた３年生の原田真日瑠さんです。当時３歳だった清水さんの記憶を再現するのに苦労したそうです。 清水さんの記憶を補完するため、２人で協力して当時の資料を集めました。こちらは、清水さんが持ってきてくれた資料です。 「これは、本当に絵の場所の写真なんですよ。横に写っていた建物、残っていた建物がこれなんですけど。こことか、すすがこう出て、燃えていて、それも建物を描くときにすごく参考になりました。」（原田真日瑠さん） 自宅の下敷きになり、がれきの山からはい出た清水さんの母親の服は、ボロボロになっています。原田さんは、その破れ方にもこだわりました。 「（最初は）服にただ穴が開いたみたいな感じで描いてたんですけど、でも、はい出たときに破れるんだったら、服の縫い目とかからビリってそのまま破れるよねっていうのを先生に教えてもらって。ここから、こうビリって破れたらどうなるんかなっていうのを想像しながら描きました。」（原田真日瑠さん） 絵の制作中、新型コロナウイルスの感染拡大による休校で、学校に行けない期間もありました。その間、メールや電話で清水さんと連絡を取りながら、自宅で絵を描き続けました。 そうして完成した今回の絵―。「原爆の絵を描きたい」と、基町高校に入学した原田さんにとって、集大成の作品になりました。 「今まで自分が描いてきた絵の中で１番うまくいった絵だなっていうのをすごく思って、自分なりにも納得できた。この８月７日。８月６日に原子爆弾が落ちて、次の日の朝でも（原爆の）爪あとが強く残っているっていうのを、ぜひ、絵を見て感じていただけたらなと思います。」（基町高校３年 原田真日瑠さん） 完成した絵に清水さんは…。 「２人で共同で作り上げたものだなと、本当にそんなふうに思います。よくがんばってもらってうれしいです。」（被爆証言をした 清水弘士さん） 生徒たちが描いた作品は、来月５日から国際会議場で展示され、その後も被爆者の証言活動などに生かされることになっています。
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July 21, 2020 at 05:19PM
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休校中は自宅でも 被爆者の体験 高校生が描く「原爆の絵」 広島（RCC中国放送） - Yahoo! JAPAN
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