いじめ、貧困、自殺など、子どもたちを取り巻く困難な状況を描いた映画「子どもたちをよろしく」が7月25日から、金沢市香林坊2丁目のシネモンドで公開される。統括プロデューサーとして脚本作りにも深くかかわった元文部科学省幹部の寺脇研さん（67）は、目を背けたくなるような子どもたちの悲惨な現実を描くことで問題提起したかったと、作品の狙いを話す。
物語の舞台は北関東の小さな町。虐待されて育ち、性風俗店で働く女の子や、ギャンブル依存症の父親を持ち、同級生たちからいじめを受ける男の子らが登場する。どこにも逃げ場のない地獄のような日々。助けてくれる友人も大人もおらず、子どもたちは次第に追い詰められていく――。
教育行政に長く携わった寺脇さんは、福岡県の教育委員会で勤務した当時、親から食事を与えられず給食だけが栄養源だという子の存在を知って、衝撃を受けたという。自身も中学2年の時に自殺未遂をした経験があり、子どもの貧困や自殺の問題を生涯の課題として講演や著作などの活動をしている。映画制作にあたってはこうした経験を生かし、隅田靖監督と約2年半にわたって何度も脚本を練り直した。
寺脇さんは「映画では子どもた…
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石川）子どもたちの困難な現実描く映画 金沢で来月公開 - 朝日新聞社
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