統一地方選のトップを切って徳島県知事選が23日、告示され、17日間の論戦が始まる。これまでに自民党の前参院議員の三木亨氏(55)、自民党の前衆院議員の後藤田正純氏(53)、現職の飯泉嘉門氏(62)、共産党県書記長の古田元則氏(75)の4人が立候補を表明している。
自民党徳島県連は飯泉氏の推薦を決めており、自民系が3分裂する異例の混戦となる見通し。5期20年の飯泉県政の評価や、県が徳島市中心部で整備を進めている新ホール計画の是非などが争点になりそうだ。投開票日は4月9日。
昨年11月にいち早く立候補の意向を示した三木氏は、参院議員2期目の途中での知事選転身となる。「対立、威圧の政治からお互いに理解し合う政治に変えられるのは私だけ」と訴える。
自民県連に推薦を求めたが、参院選比例区の「特定枠」で得た議席を投げ出しての立候補だと問題視され、拒まれた。一方で、国会議員時代に所属した二階派が独自に支援。今月5日には、二階敏博・元幹事長の激励メッセージを携えた同派幹部の林幹雄・元幹事長代理が集会に駆けつけ、同派所属の中曽根弘文・元外相も応援に入った。これに対し、自民県連は15日、党本部に「県連の判断尊重を」と求めて申し入れするなど、波紋が広がっている。
1月に立候補表明した後藤田氏は00年の衆院選で初当選し、衆院議員8期目途中での知事選転身。「カミソリ後藤田」といわれた元副総理の故・正晴氏を大叔父に持つ。「県民不在のなれ合い県政から県民主役の県政を取り戻す」「地方創生、徳島再生を現場に一番近いところで成し遂げたい。培ってきた経験、人脈の全てを捧げる」と決意を語る。
昨年末にこれまでの後援会を解散。後援会長など幹部を置かない「フラットな組織」で選挙戦に挑む。事務所開きや決起集会はせず、婦人クラブや市民団体、職場単位の小規模な対話集会の積み重ねやSNSの積極活用で支持を広げる。
2月に立候補表明した飯泉氏は、総務省から県の部長として出向していた03年、自民党の全面支援を受けて知事選に立候補し、初当選。「経験を生かして困難な状況を打破してほしい、出てほしいとの声を頂いた。困難を安心に、夢をかなえることができる徳島を実現する」などと徳島県知事としては初の6選に挑む理由を語る。
前回の19年知事選では、多選を批判して立候補した元県議に3万6千票差まで迫られ、自民県連幹部が勇退を促した時期もあった。だが、自民県連は最終的に「確かな人材」として推薦を決めた。19年知事選で推薦した公明党県本部は今回、自主投票に。決起集会を開いたり、自民県議の県政報告会に顔を出したりして支持を訴えている。
3月に立候補表明した古田氏は、共産党県副委員長などを歴任し、11年から現職。これまでも衆院選や徳島市長選などに党公認で立候補したが、いずれも当選はかなわなかった。「県民を守る防波堤となって福祉の増進、地域経済、暮らしを守るために全力を尽くす」と訴え、党所属の議員らの事務所開きに顔を出したり、街頭演説をしたりしている。
告示直前の19日には、小池晃書記局長が来県。JR徳島駅前での演説で、自民3分裂の見通しとなった知事選について「しょせん自民党のAチーム、Bチーム、Cチームだ。誰になっても県政は変わらない」と主張し、唯一の革新候補となる古田氏への支持を訴えた。(杉田基、新谷千布美、吉田博行、東孝司)
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