岸田首相は29日、東京・代々木公園で開かれた連合主催のメーデー中央大会に出席した。現職首相の出席は2014年の安倍元首相以来、9年ぶりとなる。政府・自民党は連合への接近を図っており、野党の支持基盤を切り崩す動きに立憲民主党は警戒を強めている。
岸田首相はあいさつで、「今年の春闘は30年ぶりの賃上げ水準となった。このうねりを地方、中小企業へ広げるべく全力を尽くしていく」と強調した。3月に政府と経済界、労働界の代表が賃上げについて意見交換する「政労使会議」を8年ぶりに開催したことにも触れ、「賃上げを構造的に持続させていく」と労働組合員らに訴えた。
政府・自民が連合に配慮を示すのは、次期衆院選で労働組合票を取り込みたい思惑があるためだ。連合は立民と国民民主党を支援しており、自民支援への転換は容易ではないとの見方がもっぱらだが、自民内には、賃上げなど目に見える実績を積み重ねれば、組合員の野党離れを促せるとの見方がある。
連合にとっても、政府・与党との連携強化は、連合が求める政策を実現しやすくなるとの計算が働く。芳野友子会長は大会終了後、記者団に対し、「(首相の出席は)大変光栄だ。今は連合の考え方を政府にしっかり聞いていただける関係性にある。これからも対話は大事にしていきたい」と語った。
大会には、立民の泉代表、国民の玉木代表も招待されたが、ひな壇には上がらず、司会による紹介のみで、あいさつする機会もなかった。立民は先の衆参5補欠選挙のうち、公認候補を擁立した衆参3補選で全敗した。党幹部は「連合の支援が弱まれば、次期衆院選はさらに危機的な状況になりかねない」と危惧している。
from 日本 - 最新 - Google ニュース https://ift.tt/U04aVzj
via IFTTT
Bagikan Berita Ini
0 Response to "岸田首相がメーデーに出席、連合への接近に野党警戒…立民・国民代表はあいさつなし - 読売新聞オンライン"
Post a Comment