旧田中角栄邸、真紀子氏が竹下登氏を追い返したことも 政治動かせた「目白の闇将軍」 - 産経ニュース

煙が上がる故田中角栄元首相宅付近＝８日午後４時１１分、東京都文京区（共同通信社ヘリから）

８日に全焼した田中角栄元首相の旧邸宅は「目白御殿」として知られる。田中氏が昭和５１年にロッキード事件で逮捕され、自民党を離党した後も政財界の重鎮がひっきりなしに訪れた。田中氏が邸宅で日本政治を実質的に動かせた時期もあっただけに、田中氏は「目白の闇将軍」とも呼ばれた。

田中氏が首相在任時は約３千坪あったとされ、庭には郷里の新潟県から取り寄せた多くの錦鯉が泳いでいた。ニクソン元米大統領や、中国の最高指導者だった鄧小平氏も訪れたことがある。

田中氏が６０年、ロッキード事件の第１審で懲役４年、追徴金５億円の実刑判決を受けた際は、判決当日に控訴して保釈後、目白御殿に戻った田中氏を橋本龍太郎元首相ら多くの自民党議員が出迎えた。

田中氏は同年に脳梗塞で倒れ、以後は邸宅で療養生活を送った。６２年には、田中氏を裏切る形で旧竹下派（経世会）を立ち上げた竹下登元首相が、目白御殿を訪れたことがある。このときは、長女の真紀子元外相が家に上げることを拒み、竹下氏は名刺を渡して立ち去った。

真紀子氏「線香上げていた」と説明

旧田中角栄邸で火災

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