現在、読売テレビ・日本テレビ系で放送され話題を集めているドラマ『極主夫道』。原作はコミック累計発行部数が300万部を突破している、おおのこうすけの人気漫画で、不死身の龍と呼ばれた元・最凶のヤクザが主夫として奮闘するアットホームコメディだ。ヤクザが主夫になるというギャップはもとより、ドラマの劇中で龍が披露する様々な家事テクも視聴者の評判を集めている。主人公の黒田龍を玉木宏が演じ、身体を絞り顔に大きな傷というメイクで熱演して話題だ。また同作はアニメ化され、2021年春からNetflixで全世界配信される。アニメ版では、NHKの連続テレビ小説『エール』のナレーションを務める津田健次郎が龍を演じる。両者にはどんな共通項があるのか? キャリアを振り返りながら、その演技を考察する。
ギャップが引き立たせるコメディセンス
玉木宏が演じる主人公の龍は、純粋に家事をやっているだけなのに、顔に大きな傷を持つコワモテの風貌から勝手な勘違いが生まれ、やがて町内を巻き込んでの大騒動に発展するというのがお決まりのパターン。あくまでも龍は真剣なのだが、顔に大きな傷を持つサングラスに髭という典型的なヤクザ風貌なのに、かわいらしいエプロンをかけてマジメに家事にいそしむという姿が、大きな笑いを生んでいる。玉木の演技も眼光鋭くあくまでも極道然としているのに、それがスーパーや家庭内にいるという違和感だけで笑いを誘う。コメディを意識せず極道に振り切った演技が、かえってコミカルさを引き立たせてしまうという構図だ。
その人がマジメであればあるほどなぜかコミカルに陥ってしまう役柄は、2006年に玉木が演じた『のだめカンタービレ』(フジテレビ系)の千秋真一にも通じる。普段は冷静沈着な千秋がのだめにぶち切れる時の豹変ぶりは、作中では名物となっていた。またギャップと言えば、2001年の映画『ウォーターボーイズ』で玉木が演じた佐藤勝正が思い浮かぶ。洗練された肉体とイケメンがアフロヘアーであるという違和感だけで、とてつもない存在感を発揮した。
渋さのあるイケメンのルックス、落ち着いてナチュラルな雰囲気、そして女性を魅了する低音ボイスで、その後も数多くのサスペンス/推理ドラマに出演し、硬派な存在感で作品に色を与えている玉木宏。時代ものにも多く出演し、来年2月から放送予定の大河ドラマ『青天を衝け』に、砲術家の高島秋帆役での出演が決定している。そうしたシリアスで少しお堅い役柄には自然に溶け込み、『極主夫道』などのコメディ作品では、そのギャップで笑いを巻き起こす。『極主夫道』の龍は、玉木宏の持ち味を存分に生かせる打って付けの役柄だったと言えるだろう。
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